『南方鰹漁の軌跡』出版/伊良部
仲間明典さん著書、盛大に祝う
佐良浜に住む仲間明典さんが著した『佐良浜漁師達の南方鰹漁の軌跡(赤銅色のカシレーリヤカンパニー)』出版祝賀会(主催・同祝賀会実行委員会)が30日、前里添多目的施設で開かれた。友人や知人らが、南方カツオ漁業を研究する上で一級資料となる名著を盛大に祝し、さらなる活躍を期待した。
久高正春実行委員長は「島おこしの一環として書かれた本は、すばらしい仕上がりとなっている。本を活用し、伊良
部島の活性化につなげてほしい」とあいさつした。
前市教育長の川上哲也さんは「出版された本は一級資料。誇り高き池間民族が南方で活躍した歴史が分かる」と強調した。
仲間さんは「先輩の漁師たちや南方の豊かな海の資源に感謝して書いた。南方で池間民族が成功したのは、追込漁でカツオの活き餌を採捕する漁労に優れていたことが挙げられる。南方で池間民族以外の本土の漁師たちは、活き餌取りが上手でなかったので、カツオ一本釣り漁業の業績は振るわなかった」と話した。
発行は宮古島市地域おこし研究所。全205㌻。定価は1200円プラス消費税。
本書は、沖縄における鰹漁の始まり▽戦前の南方鰹漁▽戦時下の南方鰹漁▽尖閣諸島での鰹漁▽戦後の南方鰹漁▽資料編-で構成されている。
問い合わせは、仲間明典さん(電話・ファクス78・3515)へ。