障害者に優しい街づくりを
改善箇所チェック/第2回バリアフリー基本構想ワークショップ
県内では初の取り組みとして宮古島市が進めているバリアフリー基本構想策定に向けた第2回ワークショップが5日、市中央公民館で開催された。参加者たちは3班に分かれて、公共施設やスーパー、公園、道路などについて普段から不便だと感じていることや障害者が安心して暮らせる優しい街づくりについて、それぞれの立場から意見を出し合った。
市では、同構想策定に向け、9月に市民700人、事業者300社に道路や主要施設などの使いやすさ・使いにくさについてのアンケートを配布。10月には第1回ワークショップを開催し、参加者から改善すべき箇所や施設について意見を募っていた。
今回2回目となるワークショップは、一般市民と高齢者、障害者のほか社会生活または日常生活に身体の機能上の制限を受ける人を対象に市が募集し、応募した28人が参加して行われた。
ワークショップには車いすで実際に不便を感じている参加者たちからの意見として「歩道が車道側に傾斜していて車いすではとても移動できない新しい道がある」「新しい宮古病院への道が整備されていないのでバリアフリー化してほしい」「石畳の歩道は車いすではとても危険」「車いすで入れるトイレが少ない」「ノンステップバスを走らせてほしい」「もっとタクシーやレンタカーを障害者が利用しやすい環境にしてほしい」などの意見が出された。
市では今後、今回出た意見などを踏まえた「まち歩き」を年内に予定している。
来年1月には庁内調整会を踏まえて基本構想素案を作成。さらに2月と3月には先月発足した同基本構想策定協議会の会合を開いて、年度内に基本構想の策定を目指している。
市のバリアフリー基本構想は、国が定めた「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー新法)」に基づき、旅客施設を中心とする地区や、高齢者、障害者らが利用する施設が集まった地区を重点整備地区と定めてバリアフリー化を推進する。
また、構想の中では基本方針、重要整備地区の位置と区域、バリアフリー化すべき生活関連施設と生活関連経路、特定事業などを定め、ハード、ソフト両面でのバリアフリー化の実現を目指すとしている。