石垣でミャークフツ/八重山在宮古郷友会
初の方言大会盛況
生まれ島のミャークフツ(宮古方言)や、伝統文化を次世代に語り継ごうと6日夕、石垣市民会館で初の「ミャークフツ・ブドゥ●(●=スに。)・アーグの夕べ」が開催され盛況を極めた。八重山在宮古郷友会(宮國恵慈会長)が、昨年創立20年を迎えた記念事業の一環として開いた。会場に詰めかけた多くの郷友たちは、独特の宮古方言のイントネーションや言い回しに大爆笑。舞台で繰り広げられる宮古民謡の歌や踊りも堪能した。
祝辞で石垣市の漢那政弘副市長は「宮古はアララガマ精神があり、団結力が強い。八重山にとっては牽引力となった」と話し、感謝を述べた。
宮古島市の下地敏彦市長(代読)は「島言葉を忘れたら親も忘れるという言葉があるが、故郷のことを語り継ぐ良い機会にしてほしい」とメッセージを寄せた。
石垣市の石垣久雄文化協会長や宮古島市文化協会の下地昭五郎副会長は「互いの文化交流につなげたい」とそれぞれ抱負を述べた。
舞台は2部構成で、第1部は歌と踊り。女性部による舞踊「トウガニアヤグ」で幕開けし「仲立てのミガガマ」「なますぬぐー」と続いた。歌では今村重治さんを中心に「伊良部とうがに」や「家内和合」など、しっとりとした宮古民謡のメドレーで聴衆を魅了した。
第2部のミャークフツでは、最初に狩俣出身の国仲定夫さんが「移民のころの話」を語り、入植当時の苦労話をジョークを交えながら披露し会場を和ませた。
平良郷友会の前里寛さんと狩俣健一さんは、方言漫談で宮古のことわざなどをおもしろおかしく紹介した。
宮古から招待された天久宏さんと来間清典さんは、それぞれ「アズーアズ(味わい深い)」な言い回しで会場を笑いの渦に包み込んだ。
最後は出演者全員でクイチャーを踊り、故郷の結束を深めた。