宮古馬の赤ちゃん誕生/荷川取牧場
今年初、「小春」と命名
平良山中の荷川取牧場で今年初めての宮古馬の赤ちゃんが誕生した。名前も「小春」に決定し、心地よい春風に栗毛を揺らして母親に寄り添う姿に、訪れた市民や観光客らは目を細めながら「かわいいね」と話している。
飼い主の荷川取明弘さんによると、小春は9日の未明に誕生。午前8時過ぎに荷川取さんが牧場を訪れた際にはすでに母親の側で立っていたという。
小春の父親は15歳の「大風(うぷかじ)」、母親は10歳の「美羅(ちゅら)」。母親の美羅のそばを片時も離れず母乳をせがむ姿は見る者を楽しませている。
小春について荷川取さんは「母親と同じで全身がきれいな栗毛なので成長とともにどんどんきれいになると思う。母親同様にきれいに育ってたくさん子どもを産んでほしい」と話した。
同牧場では、現在3頭の雌が妊娠中。荷川取さんによると、10歳の「結(ゆい)」が今月中にも出産見込みで、その他の2頭も3~4月ごろまでには出産を予定している。
荷川取さんは「現在の頭数は35頭で今後、この牧場で3頭、ほかの牧場でも何頭か妊娠しているので今年初めて40頭台になるかもしれない」と述べ、増頭運動がスタートしてから初めての40頭台となることに期待を膨らませた。
宮古馬は日本在来馬8馬種の一つ。貴重な在来馬を保存しようと、1985年に全島ぐるみの本格的な増頭運動がスタート。目標頭数を50頭としている。