「うつ」の理解深める/予防講演会
自殺予防の知識学ぶ
宮古島市自殺対策緊急強化事業講演会「うつ病に気づき・ささえ・つなぐ~大切な人の命を守る~」(主催・市障がい福祉課)が14日、市中央公民館で県立総合精神保健福祉センターの仲本晴男所長を講師に迎え、行われた。自殺者の中には、うつ病が引き金になっていることが多いため、「うつ」に対する正しい知識と予防などを学び、自殺防止につなげることを目的に実施された。
講演で仲本さんは「うつ」に関する正しい知識やそのサインと自分が「うつかな」と感じたときの対処法などを分かりやすく説明した。
さらに「うつ病」と自殺の関係について、うつ病の5~15%は自殺につながる可能性があり、自殺者の45~70%にはうつ病があると説明した。
加えて「『うつ病』はストレスのため脳が疲れ、心身のエネルギーが枯渇する病気で、著しく生活・社会能力が低下する」と指摘し、正しい対応としては▽プレッシャーをかけるような励まし方はしない▽過剰に励まさずに患者のペースを尊重する▽薬を上手に利用する-などを挙げた。
うつ病は血液検査やレントゲンなどでは原因が見つけにくい。また眠れない、食欲がない、集中できないなど「うつ病」の中心的な症状は、誰でも短期的に経験しているため「うつ」のサインを見逃してしまうことが多いと指摘した。
うつ病の中核症状は憂うつな気分、興味・関心の低下があり、これが短期的ではなく2週間以上続くと説明した。