一周道路が全線開通/保良上地線宮国南側完了
33年かけ総延長62㌔
宮古島の南岸を通る県道保良上地線で、最後に残っていた上野宮国南側高台部分(300㍍)の工事がこのほど完了し、宮古島一周道路が全線開通した。県道保良西里線、同保良上地線、国道390号を結ぶ一周道路の総延長は、約62㌔に及ぶ。工事は1981年の保良西里線に始まり、開通までに33年をかけた。
保良西里線は保良ガーを起点に、市平良庁舎西側交差点に至る32・6㌔。北海岸一帯の集落や東平安名崎などの行楽地を結ぶ同道路は、住民の利便性向上や経済発展、観光開発を促進する狙いで整備した。工事は県道大浦保良線の名称で、81年に始まった。現在は、保良西里線に改称された。
保良上地線は、保良ガーと下地上地までの区間を海岸沿いに結ぶ約21・1㌔。観光振興支援道路と位置付けた。
沿線には景勝地の七又海岸やインギャー、うえのドイツ文化村、与那覇前浜ビーチなどが点在する。ドイツ文化村西側から下地入江集落までの区間には、サイクリングコースを設けた。総事業費は、99億7000万円に上った。
宮国南側高台部分の工事は、2011年月に着工した。着工後、文化財が見つかりその調査に時間を要した。300㍍のうち、西側100㍍については不在地主が多く、用地取得が困難な状況になっていたため、土地収用手続きを取った。
宮国南側の開通以前は、南西楽園アラマンダ西側の所で行き止まりになり、うえのドイツ文化村や下地方面に行く人は、宮国集落内道路への迂回を余儀なくされていた。今回の開通に伴い、海岸沿いの景勝地巡りや、海の景色を楽しみながら宮古島をぐるりと一周できるようになった。
一周道路の下地上地と平良港の区間は、国道390号(8・5㌔)で結ぶ。