豊穣の海に感謝/サニツ
潮干狩りでにぎわう
宮古の伝統行事「サニツ(浜下り)」に当たる旧暦3月3日の12日、各地の海岸は潮干狩りでにぎわった。平良の真謝漁港には重さ4㌔の大物タコやサザエ、タカセガイなどが水揚げされ、男性らは豊穣の海に感謝した。一方、池間島では、海水で体を清める儀式「ミナンガハナ(三波の花)」が行われ、向こう1年間の無病息災を願った。
この日は雨が降るなどぐずついた天気に見舞われた。午後2時前後の潮干狩り時間帯には、地域によっては雨は上がっていた。
西原集落の男性らは船に分乗し、同漁港沖合のサンゴ礁に上陸した。黒いウエットスーツに身を包み、サンゴ礁周辺で潜った。大物タコを仕留めた男性は、大満足の表情。参加者らは、予想以上のサザエ、タカセガイなどの水揚げに笑顔を見せていた。
平良の大浦湾では、シナ(イソハマグリ)と呼ばれる二枚貝を取る親子連れの姿が見られた。
池間島のイラ干瀬とツマ干瀬と称するサンゴ礁では、地元の住民らがサザエやシャコガイを採取していた。
最大干潮となった午後2時過ぎ、同島の浜辺には女性たちが訪れた。波打ち際で押し寄せる波頭をすくい、顔や手などを洗って全身を清めた。