大野山林が一望に/大野越公園
高さ10㍍の展望台完成
市(下地敏彦市長)が宮古青少年の家に通じる道路右側の高所で建設を進めていた、大野越公園展望台施設がこのほど完成。27日、開所式が行われ、本格的な供用を開始した。地上から最上部のデッキまでの高さは約10㍍。招待された子供たちは、大野山林を見下ろして歓声を上げていた。新展望台は、渡り鳥で市鳥サシバの重要な観察ポイントになりそうだ。
鉄筋コンクリートブロック造りの旧展望台施設(面積154・13平方㍍)は築44年経ったことから老朽化が著しく昨年、危険な建物のため撤去した。
撤去に伴い、市は都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業で鉄筋コンクリート造り展望台施設(同56・72平方㍍)に建て替えた。総事業費は園路整備工事を含めて約5000万円。
地上から屋根の天辺までの高さは12・29㍍。らせん状の階段で最上部まで登っていく。内部の壁にはサシバのほかに、オオクイナ、ヤツガシラ、リュウキュウコノハズク、サンコウチョウ、アカショウビンのレリーフが設置されている。最上部からはイジュやマツ、テリハボク、ガジュマルの樹木などが見下ろせる。
新展望台は市花木のデイゴ調に仕上げた。デザインはツリーハウスと森のキノコをイメージした。緑色の屋根は市熱帯植物園の樹木、黄色は輝く太陽、青色は空と海、オレンジ色は夕日をそれぞれイメージした。
テープカットは、長濱政治副市長と平良第一小学校6年生6人が行った。児童たちは、昨年実施したデザインアンケート調査に協力したため招待された。
長濱副市長は「展望台から森と鳥の鳴き声を楽しんでください」とあいさつした。
参加した狩俣百花さん(11)は「見下ろした景色が、とても美しかった」と声を弾ませていた。