平和な沖縄の実現を/5・15平和行進/軍備強化反対など訴え
200人がシュプレヒコール
沖縄が米軍統治から日本へ復帰した5月15日に合わせ、毎年行われている「5・15平和行進」が11日、沖縄本島、八重山に先がけ宮古島で開催された。労働組合や市民団体のメンバーなど主催者発表で約200人が参加。上野野原の大嶽城址公園駐車場から市役所平良庁舎までの約9㌔を歩きながら、沖縄の軍備強化反対などを求めるシュプレヒコールを上げて、基地のない平和な沖縄の実現を訴えた。行進後には大会を開き「平和な沖縄を求め闘い抜く」とする決議を採択した。
今年の宮古地区での平和行進は、沖縄本島、八重山と連携し▽普天間基地の即時閉鎖▽下地島空港の軍事利用反対▽先島への陸自配備反対―などを中心課題に、「すべての軍事基地の撤去」と「基地のない平和な沖縄」を市民に訴えることを目的に開催された。
行進前に行われた出発式では、主催者を代表して平和運動センター宮古島の砂川勝哉議長が、憲法改正に意欲を示している現内閣の動向を挙げ「憲法を改正して戦争を行える国にして良いのか。この国は間違った方向に行こうとしている」との考えを示すとともに「最後のとりでとして、平和運動を最後まであきらめずにやっていこう」と呼び掛けた。沖縄平和運動センターの崎山嗣幸議長は「皆さんと連帯して平和運動を高めていきたい」と述べた。
参加者代表が「中国や他国と近いという地理的特性を生かして平和の架け橋となることこそが島の明るい未来を約束する手段。島民に反戦平和を強く訴えよう」などとする決意表明を読み上げたほか、全員でガンバロウ三唱を行い気勢を上げた。
出発後、航空自衛隊宮古島分屯基地入口ゲート前で基地に向かい「平和な沖縄を取り戻そう」や「下地島空港の軍事利用反対」などシュプレヒコールを上げながら拳を突き上げた。参加者たちは市内を行進しながらもシュプレヒコールを上げ市民に反戦平和を訴えた。
行進後、市役所平良庁舎駐車場で「5・15平和とくらしを守る宮古郡民大会」を開催。「米軍基地の撤去が遅々として進まない復帰41周年を迎える今、新たに自衛隊配備の問題をこの島に、県内に持ち込むべきではない。武力で平和は作れない。基地のない平和な沖縄を求め闘い抜くことを決議する」などとする大会決議と、「先島への陸上自衛隊配備反対」や「憲法改悪策動を阻止するぞ」など七つのスローガンを採択した。
八重山の平和行進は15日に、沖縄本島は5月17~19日に開催。19日には宜野湾市海浜公園で「5・15平和とくらしを守る県民大会」も行われる。