遺伝能力高い雌牛保留を/ブランド産地形成へ決意
宮古和牛改良組合総代会
宮古和牛改良組合(平良一夫組合長)の第33回通常総代会が4日、JAおきなわ宮古地区本部大ホールで開催された。事務局は、2012年度の競り実績が前年度と比べ1億5000万円増27億2000万円(宮古22億5000万円、多良間4億7000万円)に上ったことを報告。
平良組合長は「13年度は、改良方針の順守や育種価(母牛の遺伝能力)の高い雌牛の保留を推進し、購買者に好まれる和牛産地形成に努めたい」と決意を述べた。同会では表彰も行い、大勢の優良農家に賞状と副賞を贈った。
平良組合長は、肉用牛生産を巡る情勢は、飼料作物の高騰など厳しい状況にあると指摘。これに対処するには自給飼料を十分に確保しコスト低減を図る必要があると、考えを述べた。
農家の高齢化対策については、和牛ヘルパーの利用を増やして「ゆとりある経営」を推進していく方向を示した。
議事では12年度の事業報告や13年度の事業計画などを審議し、承認した。
事業報告では、宮古家畜市場の2012年の子牛1頭平均価格(39万円2000円)が、全国110市場中、50位にランクインしたことを説明。全国と肩を並べたことは、「組合員と関係者が一体となって取り組んできた改良方針が評価されたもの」とした上で、「宮古牛はブランド化へ着実に進んでいる」との認識を示した。
事業計画には①子牛の「発育向上とその平準化」のための勉強会実施②畜舎環境美化促進および海外悪性伝染病侵入防止のため畜舎消毒並びに踏込み槽の設置―なども盛り込んだ。
優良子牛生産奨励賞、宮古和牛改良組合長賞、特別奨励賞は次の通り。(敬称略)
【優良子牛生産奨励賞=毎月の競りで去勢子牛を最高価格で販売した農家】松川晋(城辺、4月)▽荷川取重光(下地、5月)▽砂川恵良(城辺、6月)▽荷川取広明(下地、7月)▽平良明憲(上野、8月)▽福里正広(城辺、10月)▽島尻宏明(城辺、11月)▽福里正広(城辺、12月)▽仲本春一(多良間、1月)▽荷川取広明(下地、2月)▽来間辰夫(下地、3月)
【宮古和牛改良組合長賞、6月期】佐久川恵伴(城辺)えり号【同、12月期】伊山和吉(平良)なおみ号
【特別奨励賞=第10回全国和牛能力共進会最終予選審査出品者】◎若雌2区=伊山和吉(平良)ふくなみ7号▽上地誠(上野)あんな6号◎若雌3区=池間トミ(城辺)ふくみ号◎第6区高等登録群(親子三代)=荷川取広明(下地)あかり、かんな、かんな6号