伝統のハーリー、勇壮な競漕展開
伝統の海の祭典「ハーリー・海神祭」が9日、平良の荷川取漁港と高野漁港、上野の博愛漁港で行われた。晴天の下、勇壮な爬龍舟競漕を展開し、水しぶきを上げていた。宮古各地のハーリーは旧5月4日に当たる12日に本番を迎える。
博愛漁港
博愛漁港では、宮古島漁協上野支部(宮國恒夫支部長)主催のハーリーが実施された。青空の下、爬龍舟競漕で水しぶきを上げ、観客らに感動を与えた。
参加者らは、正午前に漁港に集合。揚げ魚や差し身など海の幸の料理に舌鼓を打ち、爬龍舟レースに備えた。
3隻が一斉にスタートし、漕ぎ手らの「ゴーヘイ、ゴーヘイ」の掛け声が響いた。舳先が海面を切り進み、折り返し地点から一気に速度が増した。トップの漕ぎ手らは、ゴールでガッツポーズを見せていた。
荷川取漁港
荷川取漁港の海神祭は9日、ナカスク拝所への船主全員による参拝で幕を開けた。漁業者、ダイビング業者が集う同地区の海神祭では地元の漁家と本土出身のダイバーらが親しく交流し海神祭を運営した。
爬竜船競争には、地元自治会、海運事業者を含む11チームが参戦。海上で抜きつ抜かれつの熱いレースを展開した。
荷川取船主組合の大村正広会長は「1年に1度行われる海神祭は、地元と本土出身者が交わるよい機会となっている。お互いが協力し、海の安全、豊漁などを祈願するとともに、親睦を深め合っている」と話した。
開催会場では、ダイビング事業者が来場者に飲み物や牛そばが配られるなどして海神祭を盛り上げていた。
高野漁港
高野漁港では、高野自治会(川満富夫会長)主催の高野海神祭が行われた。高野船主組合による海上パレードの後、爬龍舟競漕を繰り広げた。
漕ぎ手らは「ゴーヘイ、ゴーヘイ」の掛け声に合わせ、力強いかいさばきを披露した。
観客らは「頑張れ」の声援を送り、盛り上げていた。
子どもたちの爬龍舟体験学習では、子どもたちに興奮と感動が交錯していた。 砂浜では綱引き大会や宝探しなど、趣向を凝らしたイベントが行われ、親子連れの歓声が上がっていた。