宮古独自の対応組織を
認知症急増見据え提言/竹井医師
うむやすみやぁす・ん診療所の竹井太院長が認知症患者の家族や介護職員らを対象に21日、宮古福祉保健所で講演(主催・認知症家族会みやこ)を行った。竹井氏は、高齢化に伴い急増する認知症に対処するために、今後は「認知症になっても楽しく生活できる地域連携型の宮古独自の仕組み作りが必要」と提言した。
市内に住む認知症の高齢者は2395人(2013年3月末現在)に上り、65歳以上の人口(1万2133人)の19・7%を占めた。
竹井氏は認知症の急増は目前に迫っているとし、認知症に対応する組織づくりは「後手に回ってならない」と強調した。具体的な介護内容には、患者と担当者が海水浴などで一緒に過ごすことなどを描く。連携作りには「率先して取り組みたい」と意欲を見せた。
「認知症になっても本人の意志が尊重され、できる限り住み慣れた地域で暮らし続けられる社会」の実現を目指す国の「オレンジプラン」(13~17年度)も紹介した。
認知症は脳の細胞が死んでしまったりして、生活に支障を来す症状が出る病気。予防には▽豊富な社会的交流▽適度な運動▽適量飲酒▽植物由来のビタミンC、Eや魚を多く摂る-などが有効とされる。認知症早期発見の重要さも強調した。