伊良部もかん水本格化/スプリンクラーが未整備
キビの被害拡大を懸念
宮古島地方気象台は26日、14日ごろから降水量が少ない状態が続いているとして、少雨に関する情報第1号を発表した。8月上旬ごろまで少雨傾向が続く見込みで、降水確率は低い。伊良部では台風7号が過ぎた14日以降、まとまった雨がなく、台風の影響で塩害を受けたサトウキビの葉が茶色に変化。トラックから散水銃を使ったキビの除塩かん水は22日から本格化している。
南区の佐和田や長浜などでは、土地改良が進んでいるが、スプリンクラーは未整備。一方、北区の佐良浜では、土地改良は行われていない。このため、ほとんどの農家がトラックによるかん水に依存している。10㌧トラックの1台当たりのかん水費用は3500円で、うち市が2000円を補助、農家が1500円を負担。
かん水作業の申し込みは、トラック組合が受け付け、かん水は宮古地区トラック事業協同組合が実施している。
水タンクを載せたトラックは、スガミ地区の農業用貯水池から水を運搬。キビ畑へのかん水作業でフル稼働している。市では、同貯水池は1カ月以上かん水に利用できる水量を保っているとしている。
宮古地区トラック事業協同組合伊良部支部の下地利一支部長は「かん水は沿岸部のキビ畑から優先に実施。次いで春植・株出のキビ畑、今は夏植のキビ畑に替わっている」と説明する。
宮古島地方気象台によると、向こう1週間(27~8月2日)は、太平洋高気圧に覆われ、おおむね晴れる見込み。降水確率10~30%。
また太平洋高気圧の張り出しが強いため、8月上旬まで少雨傾向が続くと予想されている。