キビ干ばつ被害目立つ/畑一面赤茶ける
雨乞いする集落も
スプリンクラーのない市内のサトウキビ畑では干ばつ被害がじわりと進み、葉が枯れたり黄色くなる被害が目立つようになった。市内では大型トラック約60台が、懸命にかん水を行っているが、全域をカバーし切れていない。城辺では、神頼みの雨乞いをする集落も現れた。一方、かんがい施設の整った畑のキビは台風7号(7月12日襲来)の塩害を回復し、干ばつ被害も少なく、順調に生育している。
市内では、かんがい施設整備を必要とする1万716㌶の畑のうち、約6割の6273㌶で末端施設整備を終わっていない。
水が来ないキビ畑では、被害がはっきりと現れ、夏植でも青葉枚数は、2~3枚と少ない。多くの葉が枯れ、キビ畑は赤茶けて見えるようになった。作型別の被害は、特に春植と株出で大きい。根の張りが浅いためで、枯れかかったキビも出てきた。
トラックかん水は7月19日から始まり春、株、苗用を優先。かん水は1巡目が終わり、2巡目に入った地域もある。費用は1台当たり3500円で市の補助が2000円、農家は1500円負担する。かん水は、製糖工場の原料員に申し込む。
宮古島地方は、台風7号に伴う12日の29㍉以降、ほとんど降っていない。沖縄気象台の1カ月予報の8月2週目(10日~16日)は、「太平洋高気圧のへりをまわる湿った気流の影響を受けやすい見込み」としており、このころに雨が期待できそうだ。