平均寿命 県内ワースト/宮古島市の男性
78歳、5年前より短命に/女性は86・2歳で37位
宮古島市の男性の平均寿命が78歳で、県内で最も短いことが厚生労働省がまとめた「市町村別生命表」で分かった。女性は86・2歳と男性より長寿だが、県内37位と最下位から2番目に短い平均寿命だった。市生活環境部は「市民一人一人の意識が問われている」と危機感を示し、特定健診等の受診に伴う効果的な健康管理の実践を促している。
市町村別平均寿命は国勢調査に基づくもので、今回の結果は2010年度の調査内容を踏まえた。
5年前の2005年度調査において、宮古島市の男性は78・2歳で順位は県内32位だった。今回の調査では平均寿命が0・2歳短くなり、順位は一気に最下位の41位まで下げた。
一方、女性の5年前の平均寿命は86・6歳だったが今回は0・4歳短くなる結果となり、順位も28位から37位に大きく後退した。
県全体を見ると、男性は南風原町が平均81・9歳で最長、女性は北中城村の89歳が1位だった。県の平均は男性が79・4歳、女性は87歳。宮古島市は男女ともに平均以下の結果だった。
市生活環境部は、平均寿命が短くなっている要因として、食生活、飲酒、運動不足などが考えられるとしているが、「しっかり分析する必要がある」(平良哲則部長)と慎重だ。
9日に平良庁舎で開いた会見では、関連資料として市国民健康保険加入者の特定健診の結果を公表。これによると肥満、脂質、糖尿病、血圧、腎機能とも宮古島市は県平均より高い数値で、健康に対する意識の低さが顕著に表れている。
男性は肥満、糖尿病、血圧、女性は脂質、血圧、尿蛋白でワースト。男性のメタボリックシンドロームの割合は62・4%と高く、2位の石垣市(57・2%)を大きく引き離している。
同部は「健康寿命の問題は行政や医療の力だけでは限界があり、市民一人一人が意識を高めて生活習慣を改善する努力が必要」などと指摘。特定健診やがん検診などを積極的に受診するよう呼び掛けている。