少雨傾向で若干低下/水源地の湧水量
市上下水道部 「家庭へ影響ない」
少雨傾向による農業用水の使用増加で地下ダムの貯水量が低下する中、水道水の水源地の湧水量には大きな変化は見られないことが9日までに分かった。市上下水道部では「例年と比べ若干下がっているが、家庭などへ送るには影響はない」と話している。
宮古島市には袖山、加治道、伊良部の3箇所の浄水場があり、各水源地や井戸から地下水などを汲み上げて浄化、消毒、硬度低減化し水道水として送水している。
地下水は豊富だが降雨量に左右されることから、長期にわたる少雨は水事情を悪化させる。
宮古では1992年11月以降、少雨現象が続いたため各水源地の水量が減少。取水量が配水量を下回ることから1994年1月から夜間断水(午後10時~翌午前6時)が70日間実施された。
ただ、今回の少雨傾向では地下ダムの農業用水が1日から15日までの夜間断水を余儀なくされているが、水道水に関しては「各水源地の水量に大きな変化は見られない」(上下水道部)。
しかし、同部では過去の断水の経験を踏まえ「引き続き節水を心掛けてほしい」と呼び掛けている。
宮古島の地層は、ほとんどが隆起サンゴ礁の琉球石灰岩で形成されているため、雨水の地下への浸透性が高い。島の地下には不透水性基盤と断層によりいくつかの地下水盆が存在しており地下水はそれによって流れている。