手を合わせ先祖供養/旧盆の「ンカイ」
一族の健康願う/家族の絆再確認
旧盆(ストゥガツ)初日は、先祖の霊を後世から迎える「ンカイ(迎え)」。宮古各地では「ンカイ」の19日、台風12号が接近する中で墓や家の門前で線香をたき、先祖を迎える風景が見られた。ヤームトゥ(本家)などでは仏壇にご馳走が供えられ、家族や親族が後生(あの世)から迎えた先祖の霊に手を合わせ一族の子孫繁栄と無病息災を願った。旧盆は3日続き2日目は「ナカビ」。3日目は「ウフイユー」と称し、夜遅くに神様を送る。
平良の狩俣行雄さん宅では、沖縄本島、本土からも家族、親族が駆け付け、線香をたき神様を迎えた。
仏壇にはリンゴ、ミカン、パイナップルなどの果物や豪華な料理が供えられた。
午後8時ごろには家族、親族らが勢ぞろいし、全員そろって仏壇に手を合わせ、家族や親族のみんなが平和で健やかに過ごせるようにと願った。
狩俣さんは「家族、親類がそろって先祖を迎える旧盆は毎年楽しみ。今年も東京、沖縄本島からみんな集まってくれた。家族の絆を再確認することもできるのでこれからも旧盆はみんなで過ごしたい」と笑顔で述べた。
旧盆は旧暦7月13日から15日に行う祖霊祭り。3日間にわたり、仏壇に供え物をして先祖の霊をもてなす習わしとなっている。
あす21日は「ウフイ(送り)」。紙銭を焼いて、先祖を後生に送り出す。