綾道(砂川・友利コース)が観光客らに人気
地図手に歴史散策/元島や上比屋山が身近に
宮古島市教育委員会が選定した城辺の綾道(砂川・友利コース)が脚光を浴び始めている。イラストをふんだんに使った綾道マップが話題を集めており、主に子どもたちの歴史・文化活動などに役立てられている。観光客もマップを使って友利元島遺跡や上比屋山遺跡、金志川豊見親屋敷跡遺跡などを巡る歴史散策を楽しんでいるという。綾道マップは市役所各庁舎や市中央公民館で無料配布されている。
綾道は「市neo歴史文化ロード整備事業」で整備した。一括交付金(約2800万円)を活用して発掘調査、文化財の保全および周辺整備、既存施設の修繕、案内板設置、マップのデザイン・製本・印刷などを実施した。作ったマップは1万2000冊。
綾道マップに記載した散策場所は友利元島遺跡(埋蔵文化財)をはじめ▽友利のあま井(県指定有形民俗文化財)▽金志川泉(市指定史跡)▽ンニマムトゥ(嶺間御嶽)▽ウイピャームトゥの祭場(県指定有形民俗文化財)-など。
そのほか、うるか、友利のクイチャーの踊り方、友利獅子舞をイラストで解説している。津波除けの神事「ナーパイ」の由来、密貿易などを行ったとされる海賊「倭寇」、友利元島遺跡から出土した「貝斧」、焼き物の「カムィヤキ」などについても文献を活用して詳しく紹介している。
市教育委員会では2021年度にかけて伊良部島を含めて15の綾道コースの整備を計画。完成したマップは事業所などにも置いてもらい、観光客に利用を促す。生涯学習振興課文化財係では「観光客だけでなく、地域住民をはじめ多くの宮古島市民に利用していただきたい」としている。