キビ代金は区の財源に/多良間島
【多良間】老若男女、時には子どもも参加するサトウキビの共同夏植え作業が24、25の両日、多良間村の複数の区で行われた。各区が所有する畑に住民多数が集まって植え付け作業に奮闘し、大粒の汗を流しながら絆を深めた。年明けにはキビ刈りをして収穫の喜びも分かち合う。キビ代金は区の財源となり、それぞれの活動に役立てられる。
同村には大木、大道、土原、宮良、天川、津川、吉川、嶺間の八つの区があるが、それぞれの区で共同作業が行われるという。
何十年も続いている風習で、植え付けや収穫の時期が近付くと、告知のチラシが各家庭に配られ、住民は当たり前のように作業に参加して汗を流す。
収穫して得られるキビ代金は各区の収入となり、区の活動や子どもたちの健やかな成長のために役立てられる。地域のために、子どもたちのために使われるから植え付けも収穫も住民総出で行っている。
24、25の両日は、台風12号がもたらした恵みの雨に感謝しながらの植え付け作業が行われた。
土原区の夏植えには20人が参加。午前中は苗切りを行い、午後から38㌃の畑にキビを植え付けた。
参加住民は強い日差しを浴びながら汗だくになって作業に集中。区の貴重な財源確保のために働いた。
土原区の作業に参加した垣花英喜さんは「恵みの雨が降ってようやく植え付けができた」と喜んだ。「夏のキビ植えは暑くて大変だけど、植え付けた後の懇親会が楽しい」と笑顔で共同作業の良さを語った。