廃校議案の取り下げを
来間自治会など 市教委に要請
来間中学校を廃校にするための議案が来月4日開会予定の宮古島市議会9月定例会に提出されることを受けて、来間自治会など5関係団体は29日、市教育委員会(宮國博委員長)に、同議案を取り下げるよう要請した。同時に71世帯151人分の署名を手渡した。取り下げ要請に対して宮國委員長は「今のところそういう考えはない」と述べた。
要請団体は、同自治会をはじめ来間幼小中学校PTA、来間老人クラブ、来間婦人会、来間島の未来を考える会の5団体。
来間中を廃校とする市立学校設置条例の一部改正案の取り下げを求め、その理由として▽廃校案は「教育を受ける権利」を侵害している▽市教育委員会は地域住民、保護者、子どもたちとの合意形成がない中で決定した-ことを挙げた。
宮國委員長は「要請の内容については、委員会として議題にするかどうかも含めて検討していきたい」などと述べた。一方で「委員全員の意思を確認して議会にあげたので、議会の判断を待つ立場。議会の動きを見守りたい」と取り下げに否定的な見解も示した。
住民が「取り下げることはできないか」と再度質問したが「今のところそういう考えはない」と述べた。
要請書の理由の部分に記された「教育を受ける権利を侵害している」という表記に対して「そういう気持ちは一つもない。むしろ教育を受ける状況を整えようとしている」と反論した。
廃校案の反対は来間住民の総意と訴える住民側に対して宮國委員長は「より良い教育環境を整えたい。学校というのは子どもたちのためにある」と述べ、住民側に理解を求めた。
きょう30日は来間島で説明会が開かれるが、教育委員会は廃校、統合後の条件整備の説明を行う方針。これに住民側は強く反発しており、両者の意見は対立する公算が大きい。