ネット犯罪から身を守る/全高校生参加し集会
安全な環境づくり確認
先月発生した県内の少女らを巻き込んだ売春事件の再発防止を訴える「高校生をネット犯罪から守る宮古地区集会」が13日、市陸上競技場で行われた。集会には宮古地区高等学校の全生徒が参加し地域、警察、関係機関・団体が一体となった取り組みで青少年が安全に安心してネットを利用できる環境づくりに取り組むことを確認した。さらに、生徒代表の意見発表では「大人たちは私たち未成年を見守ってほしい。また、知らないふりをせず注意をする勇気を持ってほしい」と訴えた。
この集会は、県などが主催して同日に県庁前県民広場で開催された「青少年をネット犯罪から守る県民集会」と連動する形で開催された。
事件の概要を報告した宮古島警察署の宮城英眞署長は「ネット犯罪から皆さんを守るために関係機関と一体となって取り組んでいく。インターネットに絡む悩みの相談などあれば警察に気軽に相談してほしい」と訴えた。
宮古地区県立学校PTA連合会の根間康雄会長は「わが身を守るのは自分自身。皆さんには未来があり大きな可能性がある。ネットの世界で犯罪に巻き込まれないために自分を大切にして将来を考えた行動をしてほしい」と呼び掛けた。
県内の高校生を代表して宜野湾高校2年の喜屋武雅さんの意見発表を宮古高校生徒会長の譜久村紗愛さんが読み上げた。
意見発表では、同世代に対してインターネットは使い方次第で犯罪に巻き込まれる危険性をはらんでいることを呼び掛けながら「見逃してはいけない大きな問題が今回起こった。二度と同じ過ちが起こらないよう社会全体で働き掛けていこう」と呼び掛けた。
また、一部の大人たちに対して「お金儲けのために私たちを利用しないでほしい」と強く訴えた。
同事件は、沖縄本島内の中高生の少女ら13人に宮城、福島など複数の県のホテルなどで客を取らせ、淫行をさせたとして県内の男らが児童福祉法違反などの疑いで逮捕された。
逮捕された男らはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などに書き込んで、少女らを募っていたという。
県警が押収した約8千万円の売り上げの一部は、暴力団の資金源になったとみられている。