肥満率の高さを指摘/がんずぅー講演会
伊是名さん(管理栄養士)が講話
「気軽にできる健康実践の秘訣」をテーマにがんずぅー講演会(主催・宮古福祉保健所)が15日、市中央公民館で開かれた。管理栄養士・健康運動指導士の伊是名カエさんが「健康と美は食事から」と題して講演を行った。伊是名さんは宮古地区は県下市町村の中でも男女ともに最も肥満率が高く、生活習慣病の疾病者も県内ワーストであることを指摘。予防のためには食生活の改善が最も重要だと訴えた。会場には健康に関心を寄せる市民が大勢集まった。講演会に引き続き、タレントの川満聡さん(川満しぇんしぇー)と伊是名さんが「健康トークショー」を行った。
講演で伊是名さんは、体重、基礎代謝基準値、生活活動レベルを掛け算することで、1日の消費カロリー量が導き出せることを説明し、代謝量が少ない上、食事を摂りすぎると肥満することを強調。宮古の男性の約50%以上、女性も約40%が肥満体であることが明らかになっていることを示した。
また、宮古地区では肥満に起因するメタボリックシンドローム該当者が多く、高血圧症、高脂血症の人が県内でも極めて高いことを指摘。とりわけ高脂血症による血管障害などの疾病率も高くなっていることなどを解説した。
食生活について伊是名さんは「午後10時以降は基礎代謝が落ちるので、食べないという習慣を身に付けた方がよい。半年間継続すれば習慣化できるので、チャレンジしてみることが大事だ」と話した。
また、「食事の順番も野菜、海草類の繊維質から食べ始め、最後に炭水化物を摂るという風に改善すれば急激な血糖上昇を抑えて脂肪がつきにくくなる」と説明した。
伊是名さんは「太る原因は生活習慣の乱れから始まる。宮古の人は、県内他地域より野菜の摂取量が少ないということを聞き驚いている。島野菜には鉄分、カルシウムを多く含むカンダバーなどの良い野菜があるので、うまく料理に取り入れてほしい」と提言した。
講演を聞いた譜久村貞子さん(下地)は「宮古のデータには驚いた。知識として吸収できる良い講演だった。子どもたちの生活習慣も含めて、夜型社会を見直すべきだと思った」と感想を話していた。