五七五で自然詠む/市民対象に初吟行会
すそ野の広がりに一役
市民総合文化祭(市文化協会主催)を前に同協会文芸部(新城美津枝部長)は22日、カママ嶺公園で「俳句吟行会」を開いた。俳句愛好者らが参加。公園に咲く草花や野鳥、景色などを題材に指を折りながら言葉を探した。それぞれの立場から作品を批評し合う「合評会」も開き、さらなる精進を誓い合った。
同文化祭のプレイベントと位置付け。俳句の底辺拡大に結び付けることを目的に初めて開催した。 同協会の大城裕子会長は「人間の存在や自然との関わりを再認識できる。自然との対話を通して俳句を詠んでほしい」とあいさつした。
参加者たちは秋空の下、公園内に点在する歌や句が刻まれた句碑や歌碑の前にたたずんだり、散策しながら樹木や草花をじっくりと観察。立ち止まっては指を折り、口ずさむなどして思い思いのテーマで作品づくりに励んだ。
合評会には21句が寄せられた。うち、評価の高かった作品は、俳人篠原鳳作の忌日を季題にした「大海のサバニ一そう鳳作忌」「島謡の風韻のごと鳳作忌」だった。
新城部長は「回を重ねるごとに市民が俳句を身近に感じ、作品を発表する喜びにつながればうれしい」と開催の意義を強調した。
文化祭は10月11日~13日までの3日間、市中央公民館で、一般市民から応募のあった園芸や織物、書道、写真などが展示される。
文芸部ではこの日詠んだ俳句を「吟行会」のコーナーを設け展示する予定だ。
なお、文芸部では市民文化祭で展示する短歌と俳句を市民から募集している。各1点ずつで締め切りは29日まで。今回から、市長賞などの各賞を廃止し、応募した全作品を展示する。
作品は市文化協会事務局(下地農村環境改善センター内)に持参またはファクスで。
問い合わせとファクス番号は同事務局(76・6708)まで。