白紙撤回を要求/来間中統廃合問題
市民集会開きアピール
宮古島市の学校統廃合を考える会主催の「地域の合意なき学校統廃合にSTOP!市民集会」が23日、市役所平良庁舎駐車場で開催された。集会には市議会9月定例会に廃校に向けた条例改正案が提案された来間中学校の存続を求める来間地区の住民や市教育委員会方針で2015年度に鏡原小への統合が予定されている宮原小学校の学区住民のほか、今後学校の統廃合が予定されている地域の住民らが参加。市教委のこれまでの手法に疑問を呈し、合意なき一方的な進め方に抗議する大会アピール文を採択した。
アピール文では、地域住民との合意のないまま上程された「来間中学校の廃校案」の白紙撤回を要求するとともに、市教委に対しては「地域格差のない市民全員が共有できる学校規模適正化を定義し、それに基づいた計画を再構築すること」を訴えている。
主催者を代表して共同代表の砂川盛栄さんは「行政のおかしな手法に対して『ちょっと待って』という意義を唱え、問いかけをすることは大切。宮古島の未来を豊かなものにするためにもしっかりと声を出すことが求められている。多くの市民と連帯して声を出していこう」と呼び掛けた。
中学校の作文発表では、来間中学校3年の砂川進一君が「地域の高齢者たちは統廃合の話になると『みんながいなくなったらさみしい』と口をそろえて言う。私も今まで1人で授業を受けてきたが嫌だと思ったことは一度もない。118年の思い出が詰まった学校を無くさないでほしい」と訴えた。
そのほか、スピーチリレーでは、宮原地区、伊良部地区の住民のほか、市議会の議員らも学校統廃合問題について市教育委員会のこれまでの手法に不満の声を上げた。
意見としては「学校の統廃合に賛成反対以前に今回の市教委のやり方が問題。住民の声を聞こうとしていない。行政のための行政になっていてとても危険。行政は住民のためにあるべき」などの意見が出された。