何事も基本を大事に/古武道の玉寄さん
池間小中の後輩にメッセージ
池間中学校の卒業生で琉球古武道哲心会会長の玉寄英美さん(64)=南城市=が26日、母校で後輩を対象に講話を行い、勉強やスポーツなど全ての面において基本を身に付けることの大切さを伝えた。段位は範士九段と最高位だが、それでも技への飽くなき探求心持ち続ける自らの生き方も紹介した。
主催は池間小中学校講話会(森田恒勝会長)。森田会長は「先輩の話が、皆さんの歩む道の参考になればと思う」とあいさつした。
事務局の伊良波盛男さんは「玉寄先輩は、古武道指導のため海外に足しげく渡航している世界的な人物」と活躍をたたえた。
玉寄会長は、強くなりたい一心で1967年空手を始めた。その後古武道と出会い、これが世界に道を開くきっかけになった。
古武道は素手の空手に対し、六尺棒や十手に似たサイやヌンチャク、かいなどの道具を使うのが特徴だ。
棒術の稽古を半年間毎日1時間続けたことを紹介。ある瞬間「技がぴたっと決まった」のを感じたという体験を例に、勉強でも試行錯誤の中から「上達のヒントを探し出せる」と言い聞かせた。
強くなりたいとの思いで始めた武術が今では、精神鍛錬を重視する武道に変わったと強調した。
最後は「世界に羽ばたく人に育ってください」とエールを送った。