キビ新植夏植に影響/1カ月近く少雨
農家「ひと雨ほしい」
宮古島地方は8月21日の台風に伴う雨で干ばつが解消し、一息ついていたところ、9月は雨が少なく、農家は天気に一喜一憂している。2週間ほど前に植えたキビは発芽率が低く、農家は補植作業に懸命だ。乾いたキビ畑に自主かん水する農家も見られるようになった。
夏植えは10月まで行われるが、雨が降らないため中断している農家が多い。
城辺の50代の男性は、植え付けを40㌃残している。「北風が吹き気温が下がると、発芽率が低下する」と懸念。「1日も早く、ひと雨ほしい」と話した。
城辺の75歳の農家は28日、軽トラックに積んだ水タンクからホースを延ばし、芽が出たばかりのキビ畑にかん水した。「7、8月の干ばつの時も大変だったが、一難去ってまた一難。農家は天気との戦いだよ」と渋い表情だった。
宮古島地方気象台によると、9月に入って27日までに平良下里(気象台)で観測した降水量は157㍉と、平年の230㍉と比べ約3割少ない。そのほかの各地の降水量は城辺102㍉、下地島131㍉、多良間が50㍉。城辺では2日に接近した台風17号の86・5㍉以降、1カ月近くほとんど降っていない。
9月は太平洋高気圧に覆われた日が多く、台風に伴う雨も少なかった。