農家台風対策に追われる
防風ネットで野菜被覆
本土出荷用のゴーヤーやトウガンをハウスに植えたばかりの農家は、台風23号の接近を受けて4日、暴風対策に追われた。冬春期野菜の植え付け時期の台風襲来は、昨年に次いで2年連続。ゴーヤーを栽培している伊志嶺一之さん=上野新里=は「自然災害には勝てないが、最善を尽くすしかない」と話した。
伊志嶺さんは午前8時から、長男と研修生の3人で暴風対策をした。9月16日に植えたゴーヤーは、草丈1㍍に生長。ネットに巻きつくつるを一つ一つ取り外し、地面に横たえて防風ネットで覆い、暴風をまともに受けないよう工夫した。
防風ネットは隣りの農家に、急きょ譲ってもらったという。ハウス骨組み(鉄パイプ)の被害回避のため、ビニールも取り外した。
3日前にトウガンを植えた農家は「来ないと思っていたのに残念」と渋い表情だった。幼い茎は被覆せず、暴風の強弱次第でビニールを切るか、切らずに乗り切るか判断するという。「被害はないに越したことはないが、あっても農業共済に加入しているので少しは安心」と話した。
露地のタマネギをネットで覆う農家も見られた。