宮古、暴風域に/台風23号
最大瞬間55㍍の恐れ/平良など3500世帯で停電
強い台風23号は5日午後3時現在、宮古島の東約160㌔(北緯24度40分、東経126度55分)にあって、時速15㌔の速さで西北西に進んでいる。宮古島地方は同日午後2時ごろ暴風域に入り、同5時14分に平良で最大瞬間風速36・9㍍を観測した。今後予想される最大風速は40㍍、最大瞬間風速は55㍍に達する恐れ。吹き返しの風にも警戒が必要。宮古空港を発着する航空機は5日午後から全便欠航。離島航路は朝から全便が運航を見合わせた。平良や城辺などの一部地域で合わせて3500世帯が停電(午後6時現在)。5、6日に予定されていたイベントも中止や延期に追い込まれた。
台風は今後、強い勢力を保ったまま西北西に進み、6日未明に宮古島に最接近する見込み。
雨量は多いところで1時間に60㍉の非常に激しい雨が降る恐れ。6日午後3時までの24時間雨量は200㍉の見込みで、気象台では低い土地の浸水に注意を呼び掛けている。
沿岸の海域では波の高さが10㍍に達し、うねりを伴い猛烈にしけることから高波に厳重な警戒が必要。
中心の気圧は960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40㍍、最大瞬間風速は55㍍で、中心から半径190㌔以内では風速25㍍以上の暴風。中心の北西側440㌔以内と南東側330㌔以内では風速15㍍以上の強い風が吹いている。
宮古島地方は、6日にかけて発達した積乱雲の下での落雷や竜巻などの激しい突風の恐れがあることから、気象台は発達した積乱雲が近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めるよう呼び掛けている。
また、大潮の時期に台風が接近するため、潮位が高くなることから海岸付近の低地では高潮による浸水や冠水に警戒が必要。