愛情弁当、今年も健在/高校入試
昼食は家族団らん
「緊張したー」「お腹すいたー」-。高校入試が始まった6日。宮古地区の各高校では、手作りの応援弁当を受験生と家族、親せきらが一緒に食べる毎年恒例の光景が見られた。最近ではテレビなどでも取り上げられ、有名になったこの応援昼食。まごころのこもった手作り弁当を受験生と家族が一緒に食べるこの習慣は、受験生だけでなく親の緊張を和らげる上でも大きな役割を果たしているようだ。
受験生が午前中の2科目の試験を終わって校舎から出てくると、父母らは「お疲れさま」「よく頑張ったね」「緊張しなかった?」などと声を掛け、それぞれの昼食の場所に迎えた。
宮古高校では、校舎が工事中ということもあり、グラウンドや体育館も開放され、受験生と家族らが一緒に昼食を楽しんだ。
弁当の中身は、縁起を担いでトンカツや元気を出してもらおうと子供たちが好きな揚げ物などが並んだ。
午前中の試験を振り返って徳嶺かおりさん(鏡原中)は「国語はできたけど、理科がちょっと難しかった。教室から出てきて家族の顔を見たらホッとした。お母さんの手作り料理はおいしいし、みんなで食べると緊張もほぐれるので良かった」と笑顔で話した。
母親の教子さんは「午前4時に起きて弁当づくりを頑張った。もしかしたら受験は子供よりも親の方が緊張しているかもしれない。いとこや友人たちも一緒に食べてくれているので午後からも頑張ってくれると思う」と話した。
高校入試期間中に、受験生と家族が昼食を囲むこの習慣がいつ始まったのか定かではないが、高い宮古の教育熱を象徴する習慣は全国放送のテレビなどでも取り上げられ有名になっている。