野草料理を伝授/いけまシマ学校
島のおばあが子どもたちに
池間島の子どもたちが17日、島のお年寄りに教わりながら食べられる野草を採取し、昔ながらのジューシーや和え物を作って食べた。「いけまシマ学校」と名付けた活動は4月の「フキャギ作り」に次いで2回目。NPO法人いけま福祉支援センター(前泊博美理事長)が主催した。
「池間シマ学校」は島の高齢者の生活の知恵を、次世代に引き継ぐ目的で開催している。
シマ学校にはおばあさん13人と、子ども約20人が参加した。採取した野草はアキノノゲシ(方言名・トゥナラ)、ヨモギ、ツルナ(通称・海のホウレンソウ)、ボタンボーフウ(通称・長命草、池間島の方言名・ワーガマジュー)、ノビルなど多彩。おばあさんたちは「島の野草を食べると、健康で頭が良くなるよ」と子どもたちに話していた。
平良百合菜さん(池間小2年)は「島に食べられる植物がたくさんあるとは知らなかった。おばあさんたちの料理が楽しみ」と昼食が待ち遠しそうだった。
佐久本清子さんは「長命草は(肉の付いた)豚の骨と煮込んで食べた」と昔の料理を紹介。与那嶺ヒデさんは「ノビルを入れたジューシーは香りが良く、おいしかった。何もなかった時代は近くの野草を料理に利用した。現在はぜいたくになり、取らなくなった」と昔と現在の食生活を比較した。
野草は集落内で採取し、昼食は池間島離島振興総合センターで作った。子どもたちは取れ立ての野草を食材にしたおいしくて香ばしい伝統料理に歓声を上げていた。