天国の母から贈り物/W杯エスコートキッズの國仲君
日本代表と一緒に入場へ/「長友、本田選手と手を」
「藍夢、おめでとう」-。来月開催される2014FIFAワールドカップブラジル大会で日本マクドナルドが実施する「マクドナルドエスコートキッズ」に東小学校3年の國仲藍夢君が選ばれた。1月に母・尚子さん(享年31歳)を亡くし、悲しみに暮れる中、偶然応募したエスコートキッズ(11人)に約1万通の応募の中から選ばれた。W杯が開催される6月は藍夢君の誕生月。父の朝昭さんは「今回の決定は天国のお母さんからの誕生日プレゼントだと思う」と話した。
エスコートキッズに選ばれたことについて藍夢君は「とてもびっくりしたけどうれしかった。ギリシャ戦では長友選手か本田選手と手をつないでピッチに立ちたい」と笑顔で話した。
そんな藍夢君だが、2014年は大きな悲しみからスタートする年となった。
1月3日、母の尚子さんが妹れあちゃんを出産後、出血が止まらず羊水塞栓症で帰らぬ人となった。
朝昭さんは、藍夢君とのあちゃん(2歳)、生まれて間もないれあちゃんの3人をつれて沖縄本島から2月に両親の住むふるさとの宮古島に引っ越してきた。
藍夢君は、父の母校である東小学校に転校。いつも尚子さんが応援してくれたサッカーをするため、すぐにマティダ東FCに入った。
そんなサッカーは、宮古島での友人をすぐに藍夢君にプレゼントしてくれた。
さらに、父と一緒に立ち寄ったマクドナルドで、W杯のエスコートキッズの募集に目が止まった。
藍夢君は「本田選手のように世界で活躍したい。そして、一番応援してくれた亡くなったママにもその姿を見せたいです」と、亡き母への思いをつづった文章と一緒に応募したところ、夢がかなった。
朝昭さんは「母を亡くしていろいろ我慢している部分がたくさんあると思う。それでも小さな妹たちがいるので気丈に振る舞っている。日本を出発する前日の6月14日は本人の誕生日。今回のことはママから藍夢への『夢』のプレゼントだと思う」と話した。
お母さんからの夢のプレゼントを受け、笑顔いっぱいの藍夢君。「将来は日本代表のサッカー選手としてW杯のピッチに立ちたい」と目を輝かせた。