時間外相談が終了/県民生活セ宮古分室
市が事業継続で調整
県民生活センター宮古分室の時間外相談事業が25日に終了する。2014年度分の予算が確保されていないことなどが要因。同事業は時間外の対応であるため利便性が高く、多重債務問題や相続関係などで多くの市民が利用してきたが、今の形で事業を継続することが困難になった。ただ、宮古島市が事業を引き継ぐ方向で調整に入っている。予算確保および県と市の連携によっては年度内に再開される可能性もある。
時間外相談事業は2010年度にスタート。毎月2回、午後6時から同8時まで弁護士ら法律の専門家と同センター相談員が市民の相談を受け付けてきた。報酬などの経費は国の消費者行政活性化基金を活用して対応してきた。これまでの相談件数は約280件。
その後の3年間はこの形で行ってきたが、事業要項の変更で13年度から県が基金を直接的に使用できなくなった。このため同年度の報酬はほぼゼロ。それでも弁護士ら専門家と相談員は無償で対応してきた。
ただ、予算が措置されていない事業を継続することは難しいと判断し、6月で時間外相談の受け付けを終了することを決めた。
同センター宮古分室によると、相談に訪れる人は少しずつ減少しているが「ニーズはある」という。この現状を踏まえて、「市民サービス向上のために分室としては継続していきたいと考えている。予算はついていないが、弾力的に対応していきたい」とし、会場提供など事業の継続に向けて協力は惜しまない考えだ。
継続に前向きな市は、予算の確保に努めながら関係機関・団体と調整を図る方針だ。市観光商工局の下地信男局長は、「市が事業を引き継ぐ形で実施していきたいと考えている。相談窓口の設置も併せて進めていきたい」としている。