クリーンセンター焼却炉停止/有害物質排出の恐れ
フィルター装置に不具合/野田最終処分場で仮置き
市クリーンセンターの焼却炉に不具合が生じ、煙突から消石灰が排出している問題で18日、下地敏彦市長は緊急の会見を開き、焼却後の煤(ばい)じんを捕集処理する「バグフィルター」という装置が故障していることを明らかにし、18日から8月10日頃まで同焼却炉の稼働を停止することを発表した。
また、降下煤じんには有害物質が含まれている可能性があることから、専門機関に依頼し成分分析を行うとしている。下地市長は同焼却炉の停止期間中、市民に対し可燃ゴミを減量するよう協力を呼び掛けた。
現在の焼却施設は築37年と老朽化が著しく現在、同クリーンセンターでは新施設の建設が進められている。市によると、今年6月頃から焼却後の煤じんを処理するためのバグフィルター内「ろ布」に問題が生じていたという。
フィルター内のろ布は昨年2月に交換したばかりで、通常は3~5年の耐用年数があるが、焼却炉の老朽化に伴い、焼却炉内での燃焼効率が低下し、煤じん量増加によってバグフィルターの使用頻度が上がったため、フィルター疲労が著しくなったことが要因として考えられるという。
ろ布は注文を受けてから製造を開始するため、交換までに一定の期間を要する。その間の可燃ごみは、平良狩俣にある野田最終処分場(約1000㌧収容可能)に仮置きすることを決めた。
焼却炉停止期間中もごみ収集は行うが、市民の出す可燃ごみの量は1日当たり40㌧に達することから、①停止期間中はなるべく可燃ごみを減量する②クリーンセンターへの自己搬入を控える-の2点を市民に対し呼び掛けた。
下地市長は「降下煤じんについては、早急に調査を行い、その結果を市民に公表する。焼却炉停止期間中は、できるだけ生ごみなどの可燃ごみを出さないよう市民にお願いしたい」と述べた。