五穀豊穣を祈願/男性300人が参加
西原で「フゥッビューイニガイ」
宮古島市平良の西原自治会(山村日出男自治会長)で20日、集落の五穀豊穣や発展を願う「フゥッビューイニガイ」が行われた。正装の男性約300人が参加。茶碗で全員に神酒(みき)を振る舞う「フゥチャバン酒」などの儀式を執り行った。
神酒は自治会などで造り、同日早朝ウパルズウタキ(大主御嶽)と仲間御嶽の神前に供えた。
ウパルズウタキには、女性のお年寄り(オバー)たちや、ナナムイオジー(48~55歳の男性)が集い、「フゥッビューイニガイ」を行った。
ナナムイオジーたちは午前10時ごろには、仲間御嶽に移動し先輩のオジーたちと合流した。
同所ではナナムイオジーの各同期代表2人が、順番でみんなの前に立って口上を述べた後、オトーリのような形で「フゥチャバン酒」を回した。
同席で1959年生(55歳=ナナムイオジー最高齢)代表の我如古恵勇さんは「五穀豊穣(ほうじょう)と西原集落の毎年の発展を願っている。先輩たちには西原の一層の発展のために、後輩の私たちを教え導いていただきたい」というあいさつを方言で行った。
同日は「フゥッビューイニガイ」に参加するため、全国各地から同集落出身の男性たちが駆け付けた。
名古屋から訪れたナナムイオジー1年生(65年生)の下地聡さんは「古里で先輩たちと過ごすと、気分が晴れる。古里の先輩たちの励ましは、明日からの仕事のエネルギー源になる」と話した。下地さんの同期生たちは、先輩の世話役を懸命に務めていた。