仮置き場にごみあふれる/市環境衛生課
市民に減量呼び掛け/焼却炉、来月10日まで停止
市クリーンセンターの焼却炉に不具合が生じ現在、市は故障した機械の煤(ばい)じんを捕集処理する「バグフィルター」内の「ろ布」を本土業者に発注しているが、焼却炉の修理が完了するまでの期間、家庭から出る可燃ごみの仮置き場として設置した市平良野田にある市最終処分場敷地が、すでに予想許容量を上回る勢いであふれ返っていることが25日、分かった。市環境衛生課は市民に対し、さらに家庭から出る可燃ごみの減量に協力するよう呼び掛けている。焼却炉は予定通り8月10日までに再稼働が可能だという。
同最終処分場への可燃ごみの搬入が始まったのは19日からで、25日までに持ち込まれたごみの量は、日曜日を除く6日間で220㌧にも達している。
同処分場周辺には、強烈な悪臭が漂い、市は業者委託し、ごみの悪臭を消すための「バイオ消臭液」を散布している状態だ。同敷地は約1000㌧の集積許容量はあるが、日量約50㌧にも及ぶごみの搬入量に十分な対処ができていない状況。このままでいくと焼却炉が再稼働する前に回収や持ち込みを制限しなければならない状況が発生しかねないことから、市民に対し、ごみ減量の協力を強く求めている。
市環境衛生課の渡久山博和課長補佐によれば、野田の最終処分場での集積は可能だが、このままの堆積量では環境衛生に悪影響を与える可能性がある。渡久山補佐は「生ごみなど、腐食するごみ出しは仕方ないが、同じ可燃ごみでも、紙や布、ビニールなどの腐食しないごみは、なるべく焼却炉が再稼働するまで家庭で貯留し、炉が再開した後でごみ出ししてほしい」と話し、市民への協力を求めた。
同課によると、発注した焼却炉煤じん処理のバグフィルター内「ろ布」は29日にも本土の業者から空輸されることが決まっている。交換修理するまでに一定期間が必要で、市ではなるべく早めに修理を完了し、予定する8月10日までには再開のめどを立てているが、可燃ごみの堆積量があまりにも多いことから、その対処に困惑している状況だ。