大橋開通見越し開店/伊良部「なかゆくい商店」
紅芋ぱんびん好評/成人式祝いで700個販売へ
31日に開通する伊良部大橋を見越してオープンした、伊良部南区の「なかゆくい商店」(手登根光彦代表)で細腕で切り盛りしている手登根千鶴さん(60)の手作り「紅芋(ベニイモ)ぱんびん」などの美味しさが口コミで広がり、人気を集めている。5日に市伊良部公民館で開催される成人式を翌日に控えた4日、祝い用の紅芋ぱんびん700個の注文を引き受けた。今後も細腕繁盛記は続く。
営業許可は飲食店(食堂)。昨年9月、南区の中心地に当たる国仲集落で営業を始めた。商店前は伊良部・仲地・長浜・佐和田の4集落をつなぐ幹線道路。千鶴さんは手登根代表の母。
千鶴さんは「ここ数年前まで近辺には雑貨店があったが、現在は閉店の状態になっている。それで雑貨店からオープンさせようと計画していたが、地元に人気の高い天ぷら店から営業することを決めた」と説明した。
その上で「大橋開通後、地域の状況を見ながら雑貨店を併設したい」と前向きな考えを示した。
材料の紅芋は地元産、黒糖は宮古産にこだわる。紅芋ぱんびんは全体がキツネ色になるまで揚げる。表面は花が開くように割れ目を入れた形にするのが揚げ方のコツ。
丸く揚げた紅芋ぱんびんは地元を代表するおやつの一つ。表面のサクサクとした味わいと身のふわっとした食感が人気の秘けつのようだ。
商店では紅芋ぱんびんのほかに、シイラを材料にした魚天ぷら、野菜(ピーマン、タマネギ、ニンジンなど)天ぷら、カボチャ天ぷら、サツマイモ天ぷら、とり天を販売している。
地域の活性化に情熱を傾ける千鶴さんは「伊良部大橋の開通が楽しみ。伊良部に訪れる皆さんに自慢の揚げ物を味見させたい」と意気込んでいる。