「外国人居住者は地域の宝」/ばんたがみゃーくシンポ開催
地域に住む外国人・日本人が安心して生活できる多文化共生社会の実現に向け方向性を探る「ばんたがみゃーく ゆんたくひんたく~共に地域で生きたるために~シンポジウム」(主催・沖縄NGOセンター、共催・市社会福祉協議会、後援・宮古島地区婦人連合会、市教育委員会)が17日、市老人福祉センターで開かれた。市民と外国人居住者ら約30人が参加。「外国人居住者は地域の宝」と評価した上で、彼らが外から見た新たな視点による地域活性化への取り組みに期待を込めた。
参加者らはグループ別のワークショップで、市民と外国人居住者が互いに生活習慣や文化などを相互に理解・尊重し、共に連携で地域の発展・活性化に貢献できる多文化共生社会の実現に向け、共通認識を確認した。
講師には多文化共生マネージャー全国協議会監事の志渡澤祥宏(しとざわ・よしひろ)さんが招かれた。
志渡澤さんは「日本は平成2年から入管改正で在留外国人がどんどん入って来るようになった。今は209万人が住む。昨年の数値では、沖縄の外国人住民数は1万353人、それ以外に在沖米軍関係者が約4万7000人いると言われている。宮古に住んでいる外国人は273人」と説明した。
その上で「日本は少子高齢化が進み人口は減り続けている。国が人口減少を食い止めるために考えていることは、結婚する人は子供を2人産み育て、在留外国人を年間20万人ずつ受け入れたいとしている」と今後も在留外国人が増えていく考えを示し、多様性のある多文化共生社会の実現に期待を寄せた。