水使用量は1800万㌧/14年地下ダム
過去2番目に多い/9、10月の少雨傾向響く
2014年の地下ダム水使用量は過去2番目に多い1800万㌧だった。昨年9、10月の少雨傾向が影響しており、揚水量を一気に引き上げた格好だ。管理する宮古土地改良区では引き続き農家に対して水の適正利用を呼び掛けている。
土地改良区のまとめによると、最も揚水した月は10月で夏場の7、8月をしのぐ382万㌧(前年同月比183万㌧増)だった。2番目に多い揚水量は7月に記録した262万㌧。これに次ぐ揚水量は月の250万㌧となった。例年の傾向とは異なり、夏場ではなく秋に多くの地下ダム水が使われたことが分かる。
原因は、9、10月の少雨傾向だ。前年の9月は178・5㍉降っているが昨年は89㍉、前年135㍉を記録した10月に至っては34㍉しか降らなかった。
雨量は年間ベースで見ても1722㍉と少ない。干ばつに見舞われた前年の総雨量1593・5㍉よりは多かったものの、過去5年で2番目に少なかった。
この少雨を受けてサトウキビ農家の多くがスプリンクラーなどのかんがい施設を利用してかん水作業を実施した。行政補助を受け、各地でトラックによるかん水も行われたため使用量が一気に押し上げられた。
この結果、昨年10月と11月の水の使用量は過去5年の中で最も多かった。
雨量と水使用量は密接に関連しており、雨が少ないと地下ダム水の使用量は上がる。ダムでためる水の容量は無限ではないため、土地改良区では水の適正利用を呼び掛けている。
担当課によると、農家のスプリンクラー等の使用マナー(決められた曜日に散水すること)は向上しているという。ただ、干ばつ時には地下ダムの水位降下が激しくなるとし、「引き続き無駄のない水利用に努めてほしい」としている。