ITで地域活性目指す
シンポジウムや基調講演開く/県情報産業振興課など主催
「ITがもたらす宮古島の未来について考える」をテーマに「宮古島×ITシンポジウム」(主催・県情報産業振興課など)が20日、県宮古合同庁舎で開催された。基調講演では、宮古島でITワーク推進と地域活性に取り組む「リチャージ」の志水哲也社長がインターネットの普及により離島でもいろいろな仕事や働き方が可能になっていることを紹介。都会にはない宮古島の魅力を活用した仕事の創出や、そこで働く人材育成の必要性などについて講話した。
志水さんが経営するリチャージでは、宮古でシェアオフィスを展開し、そこをIT関連企業のオフィスの一部として活用してもらい、それぞれの企業が連動することで新しい取り組みの創出につなげ、さらに地域の人材育成や雇用創出にもつなげる活動を展開している。
「宮古島で遊ぶ、寝ころぶ、しごとする~『地域×IT』による、新しい地域活性への挑戦」の演題で講話した志水さんは、都市圏が持つ「IT技術、雇用、アイデア」と宮古島が持つ「自然、癒やし、活力」を交換して課題解決を図ることを提案した。
その内容については、IT企業や技術者は創造的なワークプレイスを必要としているとし、働きながら自然の癒やしや人々とのつながりを感じることで創造性を取り戻すことになり、その場所を宮古島で提供することができるとしている。
大規模な産業がない宮古島側では、専門教育、就業の場が少ない課題があり、学び、情報交換しながら働くことで島に新たな産業を作る場の提供ができることも紹介した。
そのほか、「宮古島地域へのIT企業進出の可能性について」をテーマに、パネルディスカッションも行われ、志水さんのほか、高畑哲平KDDIウェブコミュニケーションズ副社長と渡真利哲県情報産業協会事務局次長がそれぞれの立場から意見を述べた。