鮮魚販売3倍以上に/伊良部大橋開通から1カ月
郷土料理店もツアー客で満席
伊良部大橋開通から1カ月を迎えた28日、伊良部への移動時間の短縮から経済効果の兆しが見えつつある。伊良部漁協のその日に水揚げされた鮮魚販売は3倍以上の売り上げ、地域のレストランや食堂は利用客が3~4倍に急増するなど、地域活性化が浸透し定着の様相を見せている。
宮古本島と伊良部島間の海をまたぐ形で整備された大橋(全長3540㍍)と海中道路などを含めた県道の長さは4310㍍。伊良部住民の長年の夢がかなって1月31日に開通した。
開通前の高速旅客船やカーフェリーで渡っていた時と比べ、大橋利用では大幅に移動時間が短縮された。
きょう1日に開催される県立高校卒業式を控えた28日、同漁協の魚卸市場は取れたてのカツオやマグロなどを買い求める客でにぎわった。
また、地域の鮮魚販売店も買い物客の対応で大わらわ。注文に応じた魚の解体作業に追われた。
佐良浜地区にある郷土料理店は、本土からの観光ツアー客でほぼ満席の状態に。グルクン(和名タカサゴ)の空揚げをおいしそうに食べていた。鮮魚丼も人気メニューの一つで、カツオとマグロなどを盛り合わせた食材が大好評を博している。
同漁協の漢那一浩組合長は「これから夏場に向け、魚類の水揚げ量は増える。今の買い物客の勢いを絶やさないためにも、週1回のイベントを催して地域活性化を盛り上げたい」と意気込む。