「おかえり」再会喜ぶ/宮古島保養事業
福島の9家族が来島
「ようこそ!」「おかえりなさい」-。原発事故の影響に苦しむ福島の家族が28日、宮古島で保養するために来島した。空港では保養事業を展開するうむい宮古島保養実行委員会のメンバーらが歓迎、9家族を温かく迎え入れた。家族は来月4日まで滞在し、池間島での保養を中心に宮古島の夏を満喫する。
このプロジェクトは、福島の子供たちに宮古島の海や空を思い切り楽しんでもらうことが狙い。保養事業を実施している「うむい宮古島」が笑顔カレンダー製作活動などを通して事業資金を造成し、福島からの旅費を補助している。今年は9家族31人が参加する。
今回の主な保養地は池間島。きょう29日は同島や宮古島で自由時間を過ごした後、午後6時から全家族参加の交流会が行われる。この中で福島の皆さんの現状報告が予定されている。
福島の家族が来島した28日午後、宮古空港では歓迎式が開かれた。迎えに来た実行委のメンバーは「おかえりなさい」と歓迎し、中には家族を抱きしめて喜びを表現する人もいた。
保養実行委の下地昌伸委員長は「皆さんが戻ってくるのを待っていた。1週間の短い期間だけど宮古島を楽しんでほしい」と話す言葉に歓迎を込めた。
福島の家族を代表してあいさつをした松本徹也さんは「帰ってきました。このように里帰りができてうれしく思う。この期間だけは日ごろの福島の生活を忘れて宮古島を思い切り楽しみたい」と話し、温かい歓迎に感謝を込めた。