熱闘、伝統の大綱引き/狩俣豊年祭
本土学生らも盛り上げ
平良狩俣で4日、恒例の十五夜豊年祭が催され、大勢の集落住民の参加で熱気あふれた。
同豊年祭の開催は9月27日に予定していたが、台風接近の影響で延期されていた。主催の狩俣自治会の久貝正吉会長は「今年は諸事情でハーリーを中止したいきさつもあり、伝統行事の豊年祭だけは実施したかった。幸い多くの住民に参加いただいた。待ちわびた分の一夜を楽しんで欲しい」と意気込みを見せた。
これに応えるように、地域の老若男女に加えて他地区に住む同郷家族らも車で駆けつけた他、同地区で民泊合宿中の国士舘大学の学生ら20人近くが上半身裸に粋な白の巻き帯姿で参加。民謡ショーが始まると「ハイ、ハイ、ハイ」の掛け声と手拍子を響かせながら輪になりクイチャーを乱舞。弾ける若者たちの熱気に住民たちは「いいね~祭りはこうでなくては」と目を細め、指笛で盛り上げていた。
そしてメーンの大綱引きが始まると、「引け~引け~」の声が飛び交う中、大勢の老若男女が汗だくになって熱闘。3戦に及ぶ熱戦の結果、西の勝利で打ち上げとなったが、住民らは紅潮した笑顔で満足した様子。夜空に舞うみこしに合わせ、人々の心も弾んでいるようだった。