クバの現状など学ぶ/宮原自治会
専門家招き学習会
宮原自治会(狩俣恵吉会長)は11日、宮原公民館でクバについての学習会を開いた。市総合博物館学芸員の與那覇史香さんとクバを使った作品づくりに取り組む小川京子さんを講師に招いて、クバの歴史や宮古島での現状などについて話を聞いた。
勉強会は、今年2月13日から3月10日に市総合博物館で開催されていた企画展「クバものがたり」を観覧した宮原自治会の会員から、「神が降りる木」とも言われるクバを地域の御嶽(うたき)に植樹したいとの相談を受けた博物館が、植樹を行う前の事前学習として実施することとなった。
與那覇さんはクバが昔は生活の中で使われるとともに、沖縄の祭祀(さいし)などでも用いられてきたことを説明。以前は多くの御嶽でクバが自生していたが、最近はその数が減少していることなどを紹介した。
宮古島出身で現在、宮古島にアトリエを構えている小川さんは「水がある宮原地区はクバにとって環境が良い。今回の取り組みが(クバにとっての)宮古の夜明けになると思う」との考えを示した。
勉強会終了後、地区住民の長濱幸男さんがプランターで種から育てることに成功したクバの苗を鉢に移し替える「鉢上げ式」を行った。御嶽への植樹は関係者との調整を行った後に実施される。