安心と交流の場を提供
市委託で初の「認知症カフェ」/地域で支える地域づくりを
認知症になっても住み慣れた地域でその人らしい尊厳ある生活を継続していくための地域づくりを目指した「2015年度宮古島市認知症カフェ」が22日、平良西里にある小規模多機能型居宅介護事業所「ともの家」でスタートした。この日は、認知症キャラバンメイトの武富暁代さんが講師役を務め、介護する側、される側の気持ちをより近づける方法について楽しい会話を通して紹介した。
認知症カフェの目的は、軽度認知障害および認知症とその家族のほか、地域住民など誰もが気軽に集い、相互交流や情報交換等を行う活動拠点の提供を目指している。
これまで「認知症カフェ」は、民間が実施してきたが今回、初めて市の委託事業として今月から来年3月31日まで実施することとなった。
あいさつで武富さんは「介護する側、される側とでいろいろもめるのはコミュニケーションが少ないことも原因。この認知症カフェで互いに優しい気持ちを持ち寄ればみんな幸せになる。これからみんなで楽しい時間を過ごしていこう」と呼び掛けた。
市高齢者支援課介護予防係の下地崇紀さんは「認知症をめぐっては本人も家族もいろいろな悩みを抱えている。このカフェは悩みを相談しながら交流を深める場所にしたい。市としても継続的に支援するので交流の場のとして活用してほしい」と述べた。
ともの家における開催責任者は、武富さんで毎月第4木曜日の午後2時から2時間実施される。
また、うむやすみゃあす・ん診療所では、医師の竹井太さんを開催責任者に毎月第4日曜日に開催される。
そのほかにも、11月からは宮古厚生園、アットホームこころでも同事業がスタートする予定となっている。
この日は、市地域包括支援センターの職員やケアマネージャなども参加し、認知症カフェの進め方について学んでいた。
認知症カフェの対象者は、認知症の本人およびその家族と認知症に関心のある市民で、無料で参加できる。