糖尿病の理解深める/宮古病院で啓もうイベント
食事療法など紹介/ヘルシー弁当の販売も
宮古病院(上原哲夫院長)は7日、同院で「糖尿病Day」と題した啓もうイベントを開催した。ヘルシー弁当の販売や食事療法のポイントを紹介したほか、医師らが専門的立場から糖尿病の症状や主な合併症、治療方法などを分かりやすく説明した。病院を利用する市民らが参加し、糖尿病と生活習慣について理解を深めた。
糖尿病とは、インスリンというホルモンの量が不足したり、働きが悪くなることにより、血液中のブドウ糖(血糖)が多くなりすぎた状態(高血糖状態)が長く続く病気。神経症や網膜症、腎症は糖尿病の三大合併症といわれている。
市の特定健診結果でも、糖尿病は男女とも割合が高く、予防や治療が求められている。
こういった背景を踏まえ、宮古病院ではヘルシー弁当を考案。この日の「糖尿病Day」で販売し、市民らに試食してもらった。今後も同院の売店で販売する。
ヘルシー弁当は、500㌔カロリー以下、塩分2㌘以下、野菜たっぷりのメニューで、同院の栄養サポートチームと「喫茶Sesame」が共同開発した。
現在は「魚と豆腐のレンコンバーグ弁当」「焼ぶたチキンカツ弁当」(共に470円)2種類だが、今後、メニューを増やす予定だ。
同サポートチームの露木寛之医師は「院内の売店で売られていた弁当は、揚げ物などの沖縄料理が多く、カロリー計算もされていなかった」と指摘。「患者や職員も購入するので、カロリーや塩分を抑えたヘルシー弁当が求められていた」と話した。
「喫茶Sesame」の山内淳二代表は「栄養士と相談しながら、試行錯誤を重ねて考案した。極力、カロリーを抑え、他所にはない味で食べて喜ばれるように工夫した」と語った。
1日の食事の目安量や、食べ方で血糖をコントールする方法、運動療法などを紹介したパネル展も開催。市民らに糖尿病予防についての正しい理解を呼び掛けた。