ミャークフツの普及目指す/ボランティア養成講座終了
58人に認定証交付
ミャークフツ(宮古方言)継承者を育成する「すまふつボランティア養成講座」の最終講座(第9、10回)と、すまふつボランティアに対する認定式が21日、県宮古合同庁舎で行われ、同講座を6回以上受講した58人の受講者に「すまふつボランティア」の認定証が交付された。また、この日の講座は、シンガー・ソングライターーの下地イサムさんが「ミャークフツでの曲作り」をテーマに講話し、受講者を喜ばせた。
認定式で、市文化協会の大城裕子会長は「この講座で宮古方言は言葉として豊かで素晴らしいものであることが再認識できたと思う。認定証を受けた『すまふつボランティア』の皆さんには、これからも各種活動で宮古方言の輪を広げてほしい」と呼び掛けた。
大城会長によると、県内の他地域の講座は、定員が20~30人程度に対し、宮古は定員を70人に設定したところ、すぐに定員に達したという。
70人の定員のうち、開催した10回の講座で、6回以上受講した58人が「すまふつボランティア」の認定を受けた。また、この日は58人を代表して、10回すべての講座を受講した29人に認定証が交付された。
受講生代表あいさつでは、嵩原誠人さんが「今回の講座で驚いたのは、まさかフランス人から宮古の方言のことを学ぶとは思わなかったし、受講生は方言を話せない若い世代かと思ったが、意外に年配の人たちが多かった。5人の素晴らしい講師の方々の講話でいろいろなことが学べて良かった」と振り返った。
今回の講座は5人の講師が、宮古方言について講話。第1回目は、京都大学大学院博士課程在学中のセリック・ケナンさんが講師を務め、日本語とはまったく違う宮古語の独立性について紹介した。
すまふつボランティアに認定された受講生は、今後、各種イベントで宮古方言の普及活動の推進に向けた取り組みを展開していく。
この講座は県と県文化協会が主催。市教育委員会が共催し、市文化協会が主管して開いている。ミャークフツが消滅の危機にあることを踏まえて、普及活動の推進を図ることを目的に実施された。