2頭の獅子が厄払い/家々を巡り安全祈願
比嘉で恒例の「二十日正月」
城辺比嘉自治会(砂川雅一郎会長)の「旧二十日正月祭」が旧暦1月20日に当たる27日、比嘉集落で行われた。2匹の獅子を先頭に、クロツグ(方言名・マーニ)の草の冠を頭に載せた住民が公民館(比嘉地域総合施設)の周囲を3周して厄払いをした。
地域住民は公民館に集まってクイチャーを踊り、向こう1年の豊作、無病息災などを祈願した。
祭りは午後2時すぎに始まった。はじめに砂川会長が「今年で103回目になる。先代の人たちが、地域を愛する思いから受け継がれてきた比嘉ならではの歴史がある旧二十日正月祭。無病息災、豊年豊作、子孫繁栄、商売繁盛などを祈念しよう。盛大に祭りを盛り上げてほしい」とあいさつ。この後、獅子は集落内を一回りして集落全体の厄を払った。
引き続き、昨年11月に大型トラックを購入した家と、ハーベスター、大型トラクターを購入した家を訪問し、獅子舞で厄をはらった。
厄払いを終え、大型トラックを購入した下地修さんは「恒例の二十日正月で厄を払ってもらい、大変ありがたい。これからも安全運転で頑張っていきたい」と喜んだ。
比嘉自治会によると、旧二十日正月祭は1913年に始まったとされる。明治時代、字有地財産を巡って訴訟に発展した士族と平民の争いの解決(和解)が旧暦1月20日だったことから同日を記念日に設定。獅子舞や競馬、角力などが行われるようになったという。