島の防災活動の拠点に
池間防災センター竣工/落成式典・祝賀会
平良池間島の防災活動の拠点となる池間地区防災センターが竣工(しゅんこう)した。30日午後、落成式典と祝賀会が開かれ、多数の参加者が施設の竣工を祝うとともに、地域における防災意識の向上に期待を込めた。下地敏彦市長は「防災センターを活用した避難訓練、防災講習会等の活動を積極的に実施してほしい」と述べ、施設の有効活用を促した。
池間島の住宅の多くは低地にある。その上、避難所となる公民館や学校等の公共施設が海沿いに設置されているため、災害対策等が急がれていた。
このような実態を踏まえて市が防災センターの建設に着手。島内で、海抜が約11㍍ある場所(津波浸水想定区域外)で起工し、津波や風水害の際に避難できる施設を完成させた。
建物は鉄筋コンクリート造りの2階建て。高さは8㍍あり、延べ床面積は262平方㍍、施設内に約350人を収容できる。
構造は1階に避難室、トイレ、給湯室を配置し、2階の倉庫に自家発電機やテント、非常食、飲料水などを備蓄している。
総事業費は約9800万円。一括交付金を活用して建設しており、同様の施設は下地与那覇、伊良部地区にも整備されている。
落成式で下地市長は「与那覇、伊良部に続く防災施設であり、住民や来島者の生命を守ることができる施設として期待できる」などと述べ、有効活用に伴う防災の強化を期待した。
宮古島市議会の棚原芳樹議長は「この池間地区防災センターが、安全、安心な地域づくりの中核になると確信している」と述べて施設の完成を祝った。
池間自治会の波平三郎会長は「待望の防災センターが落成した。この場所で避難訓練、講習会を開催しながら地域の防災意識の向上に役立てたい」と話し、関係各位へ感謝を込めた。
この後、下地市長、棚原議長、波平自治会長のほか県宮古事務所の久貝富一所長、池間小中学校児童代表の山里ゆりなさん、同校生徒代表の具志堅智希君がテープカットを行った。
式典後は施設内の見学と祝賀会が催された。