交差点に緑のハート
通行人の心癒やす/平良下里ガングリユマタ
市内の民家ブロック塀に、緑のハート形の植物が育ち、通行人やドライバーの心を癒やしている。最初からハート型で育ったわけではなく、この家に住む主婦がせん定して整えた。道行く人の目を楽しませるだけでなく、「以前はあったポイ捨てもなくなった」と心理面でも大きな効果を発揮している。
緑のハートはシマヤマヒハツで、平良下里の通称「ガングリユマタ」交差点で見られる。
自然に生えてきたもので、最初は丸形にせん定したが、伸び具合を見ながら徐々にハート形に整えた。
今では1カ月に1回のペースでせん定し、きれいな形を維持している。しばらくせん定をしないと、知り合いから「伸びているよ」と連絡があるという。
主婦によると、この付近は通学路になっていて、子供たちが食べたと思われるお菓子の袋などがたびたび捨てられていた。
しかしハート型にせん定すると、ポイ捨てがすっかりなくなったという。
「ぜひ取材してほしい」と、情報提供してくれた女性は「殺伐としたニュースが多い中、この緑のハートを見ると、自分を応援してくれているような気分になり、穏やかな気持ちになる」と語った。
市市民運動実践協議会グリーン部会の友利吉博部会長は、植物を立体的に形づくる造形物(トピアリー)に似ていると言い「見る人の心を和ませる雰囲気づくりに一役買っている」と話した。
しかし、この塀と家は道路拡幅のため9月には、取り壊されるという。ハート形のシマヤマヒハツの行く末は決まっていない。