01/03
2025
Fri
旧暦:12月3日 友引 辛 
教育・文化 社会・全般
2016年9月17日(土)9:06

勇壮、優雅に「マストリャー」/上野野原十五夜行事

満月の下で豊年祈願/2年ぶりの開催喜ぶ


力強い棒振りを披露する男性の踊りは見る者をくぎ付けにした=15日、上野野原の野原公民館

力強い棒振りを披露する男性の踊りは見る者をくぎ付けにした=15日、上野野原の野原公民館

 上野野原の伝統行事「野原のマストリャー」が旧暦8月15日の十五夜に当たる15日夜、野原公民館で行われた。満月の月明かりの下、男性は豪快な棒踊りを披露、女性は優雅な舞を奉納し、向こう一年間の五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。昨年は台風の影響で中止となり2年ぶりの開催となったことから、会場の公民館には多くの地域住民と観客が訪れ、脈々と受け継がれてきた伝統の行事を見守った。


クバ扇を手に優雅に踊る女性たち

クバ扇を手に優雅に踊る女性たち

 午後10時を過ぎたころ、集落内の子組、寅組、午組、申組の4カ所の升元で酒宴を開いていた男性らが野原公民館に集合し、今年のマストリャーが幕を開けた。

 台風16号接近の影響で開催も不安視されていたが、夜空には満月が輝き、会場を月明かりで照らした。

 男性は勇ましい掛け声とともに棒を打ち鳴らし、女性はクバ扇や四つ竹を手に優雅な舞を披露した。

 屈強な男性たちが荒々しく棒をたたく音が響く中、女性たちは静かに流れるように舞い、円を描くように踊り続けて豊作を祈願した。

 公民館に訪れた住民や観光客たちは、心地よい秋風を受けながら十五夜の夜に300年続くといわれるマストリャーの世界を堪能した。

 野原部落会の島尻信徳会長は「昨年は台風で中止になり、今年も台風接近で心配していたがきれいな満月の下でマストリャーが開催できることをうれしく思う。地域に受け継がれてきた素晴らしいマストリャーをこれからもしっかり継承していきたい」と意気込みを示した。

 マストリャーは国選択および市指定の無形民俗文化財。語源は穀物が税だった時代に「升取屋」と呼ばれる升元にこれを納めていたことに由来する。祭りは税の完納を喜び、来る年の豊作を祈願して行われるようになったと伝えられる。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年12月12日(木)9:00
9:00

ローズウッド来年3月開業/平良荷川取

世界的高級ホテル日本初進出/観光振興、地域活性化に期待   世界的高級ホテルチェーンの「ローズウッドホテルズ&リゾーツ」(本社香港、ソニア・チェンCEO)は、日本初進出となる「ローズウッド宮古島」を来年3月1日に開業、今月10日から同ホテル公式ウェブ…

2024年12月11日(水)9:00
9:00

「これからも地域と共に」

開業40周年、関係者招き祝賀会/宮古島東急ホテル&リゾーツ   宮古島東急ホテル&リゾーツ(白木敦義総支配人)は9日夜、同ホテルの開業40周年記念祝賀会を開催した。島内外の観光関係者、パートナー企業らを招き、これまでの感謝を示すとともに今後のさらなる…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!